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才能はみだしっ子の育て方 酒井由紀子(著) 隅田 学(監修)
#図書紹介
“発達障害とはちょっと違う気がするけど、この子ちょっと周りの子どもたちと違うな、育てにくいな”と感じている保護者の方に、
そして“この子、ちょっと独特で集団にはなじみにくい部分もあるけれど、キラッと光る部分もあるな”と感じた事のある先生方に、ぜひ手に取って頂きたい一冊。
ISBN:9784074439676 主婦の友社 2020年 定価:1,540円(税込) https://www.amazon.co.jp/dp/4074439670/
私が“ギフテッド”という言葉と出会ったのは、今から1年半ほど前。
自分の子どもだった頃を思い出し、
自分が先生として子どもたちと向き合っていた頃を振り返り、
自分が母親として、二人の子育てに奮闘している今と重なり、
私を強烈に引きつけたのが、才能ある子どもたち、ギフテッド児への支援だった。
もっと知りたいと本を探したが、幼児向けの知育や、学齢期の子どもの学力UPをテーマにした本は多く見つかるものの、私が求めていた資料とは少し違う。
英語の文献がスラスラ読めるほどの英語力もない。
そんな中出会ったのが、酒井由紀子さんの書かれた「才能はみだしっ子の育て方」だった。
“ギフテッド児”を“才能はみだしっ子”と呼ぶことで湧く、親しみやすさと身近さ。
ギフテッド児の特徴や海外のギフテッド教育の制度や実情も網羅しながら、専門書は難しいというイメージを覆し、かわいいイラスト付で才能はみだしっ子たちの紹介があったり、Q&A形式で、才能はみだしっ子や保護者の気持ちや悩みに応えてくれていたりと、読みやすさ、分かりやすさも兼ね備えている一冊。
酒井由紀子さん本人にも魅了された。才能はみだしっ子に興味を持たれてからこれまで2年あまりの間に、世界ギフテッド&タレンティッド・チルドレン協議会(WCGTC)の会員、代表となり、国内外の様々な方とコンタクトを取り、情報を集め、本を出版されている。フットワークが軽く、すごくパワフル!でもお話ししていると(オンライン上ですが)、柔らかな声と優しい雰囲気を併せもつ、とても素敵な方。
だから、本もこんなに、情報量と親しみやすさを兼ね備えているのだなと納得した。
酒井さんには、私たちが開催しているGifted Academiaオンラインセミナー第5回「うちの子、特別?期待と不安のGifted(才能児)子育て」の中で直接本書の紹介もいただいた。
特別支援教育についての理解、必要性が日本社会に浸透してきた今、他にも支援を必要としている子ども(=才能はみだしっ子)たちが大勢いることを多くの人に知ってもらいたい。
ギフテッド教育への入り口としてお勧めです。
大西 裕里